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 平澤鉄構は,架線金物やボルト,ナットなどに溶融亜鉛めっきを施す際に使う専用釜を製造する。溶融亜鉛めっきとは,溶けた亜鉛を入れた釜にワークを浸し,表面に亜鉛の皮膜を形成させることで鋼材を腐食から守る加工。めっき業界では“ ドブ漬け”と呼ぶこともある。同社では球形タンク向けに鋼板の曲げ加工なども行うが主力はあくまでも溶融亜鉛めっき用の釜造りである。

3000t級プレスで大釜に対応

 溶融亜鉛めっき用の釜には大きく3種類の造り方がある。小釜は,1枚の側板を曲げてU字溝のようにし,両端に1枚ずつ板(鏡板)を溶接して造る。中/大釜は,2枚の側板をそれぞれL字形に曲げて底部を溶接し,両端に2枚の鏡板を溶接する。さらに大きな釜は,曲げ加工した2枚の側板と底板を溶接して造っていく。

 平澤鉄構では,幅50cm×長さ3m程度の小釜から,幅2.5×長さ16.6mの大釜まで,顧客の注文に応じて各種サイズを造り分けている。めっき釜は,外側を常にバーナーで加熱され,内側も400℃を超す溶融亜鉛にさらされるといった過酷な条件で使われる。このため,鋼板の板厚は小釜で32~40mm,大釜だと60~70mmに及ぶ。同じめっきラインに並ぶ脱脂槽や酸洗槽の2倍以上の厚さだ。

〔以下,日経ものづくり2009年10月号に掲載〕

曲げ加工した小釜の主要部分
鋼板の厚さは32mm。U字溝状の主要部分の両端に2枚の板を溶接して釜に組み上げる。