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 ドイツAudi社は2009年9月にNeckarsulm工場内にある「アルミニウムおよび軽量設計センター」を公開した。アルミ合金をはじめ、CFRP(炭素繊維強化樹脂)といった軽量素材の材料技術、接合技術を開発しており、将来の実用化をにらんだ低コスト化にも取り組む。

 Audi社は1993年のフランクフルトモーターショーで発表したアルミ合金によるスペースフレーム構造を持つ「ASFコンセプト」の発表後、その技術を実用化するための研究施設として「アルミニウムセンター」を設立した。その後、アルミ以外の軽量素材や、軽量化のための設計も研究するようになり、現在の名称に変更された。
 現在、注力しているのは、(1)アルミ合金の量産技術、(2)マグネシウム合金の応用の拡大、(3)強度の異なる鋼材の適正な活用、(4)CFRPやGFRP(ガラス繊維強化樹脂)などの応用、(5)それらの異なる軽量素材同士の接合――である。
 量産技術に関しては、アルミ合金の接合工程の自動化と低コスト化が中心となる。Neckarsulm工場では「A8」や「R8」といったスペースフレーム構造のモデルを製造しているが、1994年の初代A8生産時にはボディ組み立てにおける自動化は25%に過ぎなかった(図)。

以下,『日経Automotive Technology』2010年1月号に掲載
図 アルミ・スペース・フレームを採用したR8
押し出し材を主体とし溶接によってフレームを構成する。