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 国内のメーカー各社が,2009年7~9月期の連結決算を発表した。世界規模で需要減退を引き起こした「リーマンショック」から1年,ここに来て各国政府が主導した補助金などの需要刺激策が功を奏したか,自動車メーカーや電機メーカーの業績には復調の兆しが現れつつある。同期だけでなく同年度上期(同年4~9月期)でも営業黒字となったメーカーや,同年度通期(同年4月~2010年3月)の業績見通しを上方修正したメーカーが少なくない。

 需要回復に伴い,国内工場の生産量も上向いている。リーマンショック直後は需要自体が減っていた上,在庫を圧縮して手元の資金を確保すべく,多くのメーカーが生産量を絞っていた。だが,例えば2009年9月の国内乗用車生産台数は約72万2000台となっており,最も落ち込んだ同年2月の40万3000台の2倍近くまで盛り返してきた(図)。リーマンショックが起きた2008年9月と比べても,当時の8割ぐらいの水準まで戻っている。

 ならば,こうした上昇基調が今後も続くかというと,そうは考えていないメーカーが多い。短期的な懸念としては,前出の需要刺激策の「揺り戻し」が挙げられる。

〔以下,日経ものづくり2009年12月号に掲載〕

図●乗用車の国内生産台数の推移
在庫圧縮が進み,国内生産台数は増加基調にある。だが,いまだ「リーマンショック」以前の水準には及ばない。データの出所は,日本自動車工業会の「自動車生産実績」。