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 形螺子工業は,建設機械用の油圧バルブ部品や空圧機器用の駆動継ぎ手部品など,同軸度や位置精度が要求される部品の金属切削加工を得意とする。1000~3000個の中ロットの受注を中心に,約250品目の部品を月間約36万個生産する。

中ロット向きのセル生産ライン

 多くの部品は,6軸自動旋盤による粗加工と次工程の「1個送り多工程ライン」と呼ぶセル生産で造っている。3~4台のNC旋盤と1台のマシニングセンタ(MC)をU字形に配置したセル生産ラインでは,一人の作業者が材料投入から切削,穴開け,タップなど多工程の加工をこなす。工程間を一巡すると1個の製品が出来上がる。現在,山形螺子工業内には,こうしたセル生産の設備が27ラインある。1ラインで1日に複数の加工品目を扱う場合でも,極力段取り替えが少なくなるように,品目の割り振りに配慮している。

 「これまでいろいろやり方を変えてきたが,中ロットの加工にはこの方法が最も適している」と,山形螺子工業常務の細谷良一氏は話す。セル生産は仕掛かりが発生しないので,保管場所や工程間のワーク搬送作業が要らない。大量生産には向かないが,中ロットで一定の品質が求められる部品加工にはうってつけというわけだ。

〔以下,日経ものづくり2009年12月号に掲載〕

1個送り多工程加工
NC旋盤3台,MC1台をU字形に配置しており,材料投入から完成までを作業者一人で担当する。