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新生Microsoft社の誕生──。
Microsoft社は2009年11月に開催した開発者会議「Professional Developers Conference」で,クラウド・コンピューティング時代に向けた具体的な製品戦略を明らかにした。骨子は同社のプログラム実行環境「.NET Framework」でクラウドとクライアントを統一すること。クラウド・コンピューティングが当たり前となった時代を見据え,その里程への第一歩を踏み出した。

世界を.NETで統一

 米Microsoft Corp.はこれまで,パソコンOS「Windows」やオフィス・スイート「Microsoft Office」といった,クライアントで動作するソフトウエアの圧倒的なシェアをテコに事業を拡大してきた。これらはまさしく,同社の屋台骨である。

 しかし,その“勝利の方程式”の源泉たるWindows事業が,変調を来している。発端は,2007年1月に発売したクライアントOS「Windows Vista」の不調だ。2009年10月に発売した後継OS「Windows 7」は,Windows Vistaよりも少ないメモリや非力なマイクロプロセサでも動作するようになっている。これは,新しい機能を追加することでパソコンOSの買い替えを促してきたこれまでの戦略を,自ら否定した格好になる。“パソコンの王者”も,米Google Inc.などが推し進めるクラウド・コンピューティング時代には敗者となってしまうのか…。Microsoft社に対し,こんな見方も多くなっていた。

 そんな同社が模索していたのは,クラウドに基盤を置いた時代の「OS」のありようだ。同社はこれまで,クラウド・コンピューティングを実現する戦略を「Software+Services」と表現してきたが,ここにきて「3 Screens and Cloud」という表現に変えてきた。3 Screensは「三つの画面」という意味で,パソコン,携帯電話機,テレビを指す。「パソコンのソフトウエア」とクラウドを連携させるだけではなく,携帯電話機やテレビなども対象とする,という表明である。

『日経エレクトロニクス』2009年12月14日号より一部掲載

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