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地方自治体の視点
ひろしま産業振興機構カーエレクトロニクス推進センターセンター長 岩城富士大氏
1968年東洋工業(現マツダ)入社、カーオーディオ開発、原価低減などを担当、2005年ひろしま産業振興機構広島県中小企業・ベンチャー総合支援センター技術担当サブマネージャー、東京大学ものづくり経営研究センター特任研究員(2006、2007年兼務)、2008年から現職。

 自動車産業は今、深刻な販売減少、パワートレーンの電動化、需要の新興国へのシフトなど、100年に一度と言われるパラダイムシフトの渦中にある。こうした厳しい状況の中、政府や地方自治体は、地場の自動車産業の競争力を高めるために何をすべきか。かつて中国地域で部品のモジュール化にかかわった経験から考えてみたい。
 2000年当時、マツダが欧州Ford社とBセグメント車/Cセグメント車の共同開発を志向したことで、欧州のモジュール型の開発・生産スタイルが攻め込んで来るのではないかという危機感が、広島地域には充満した。
 当時、全国紙はこう書いて危機感をあおった。コスト、品質で日本車に追い付いた米ビッグスリーは「モジュール」を片手に振りかざし、日本車に「サヨナラ」を告げながら追い抜いていくかもしれない――と。
 そんな中、広島県はマツダからモジュール化の将来戦略の開示を受け、2001年度から5年間、毎年1億5000万円の開発助成金を拠出するとともに2003年からはモジュール化についての研究会を設立して地域のモジュール開発力強化を支援した。

以下,『日経Automotive Technology』2010年3月号に掲載