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自動車販売台数が米国を抜いて世界一となった中国。勢いは,2010年1月11~24日に開催されたデトロイト・モーターショーでも顕著に表れた。
おひざ元の展示会にもかかわらず元気がない“ビッグ3”を尻目に,中国の新興自動車メーカーBYD社は電気自動車の米国における販売を足掛かりに,世界での成功をもくろむ。
一方の米国は,政府が中心となって新しい電気自動車メーカーを舞台に上げ始めた。
小型ハイブリッド車を新たに発表したトヨタ自動車とホンダの動向を含めて,リポートする。

デトロイト・モーターショーに出展された主な電気自動車

 「各国の自動車メーカーは金融危機の被害を受けたようだが,中国だけは別だ」──。

 集まった記者を前に,自信に満ちあふれた様子でこう語ったのは,中国BYD AUTO Ltd., Export Trade Division, General ManagerのHenry Li氏である。2010年1月11~24日に開催された「2010 North American International Auto Show」(デトロイト・モーターショー)では,自動車市場の中心が,米国から中国に移り変わりつつある現状が見て取れた。

 今の中国の勢いは,止まるところを知らない。世界同時不況により各国で自動車販売台数が落ち込んだ2009年,中国だけは前年比46%増の1360万台となったとされる(中国汽車工業協会調べ)。これが正しければ米国を抜いて一国としては世界1位となる。成長は今後も続き,2020年には2000万台を超えるとみられる。

BYDが米国市場に参入

 BYD社をはじめとした新興国の企業は,ビッグ3に新しい電動車両を開発する余力に乏しい今こそ,米国市場に参入する好機ととらえている。BYD社は,中国国内での発売を決めていた電気自動車「e6」を,2010年内に米国でも販売すると明らかにした。「米国を足掛かりに,世界でも成功してみせる」(Li氏)と鼻息は荒い。e6には,75kWと大出力の永久磁石式同期型モータと,60kWhと大容量のLiイオン2次電池を搭載する。航続距離は300km程度とみられる。それでも,「ガソリン車と競争力のある価格にする」(同氏)という。

 韓国の電気自動車メーカーであるCT&T Co., Ltd.は,BYD社の真横に大きな展示スペースを構え,米国市場に向けた2台の新しい電気自動車を発表した。一つはコミューター・タイプの「e-Zone Plus」,もう一つはスポーツ・タイプの「C Square」である。「今は米国市場に挑戦する好機だ」(CT&T社 President & CEOのYoung Gi Lee氏)。

『日経エレクトロニクス』2010年2月8日号より一部掲載

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