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2010年2月。ソニーは,液晶テレビやBlu-ray Disc(BD)プレーヤー向けの動画配信サービスを米国で始めた。家電向けインターネット・サービス「ソニーオンラインサービス」(仮称)の第1弾だ。「エレクトロニクスとコンテンツの相乗効果」という“宿願”をいかに成就するか。同社でネット・サービスを統括する平井氏に聞いた。(聞き手は内田 泰,大森 敏行,高橋 史忠=日経エレクトロニクス)

(写真:加藤 康)

──ソニーオンラインサービスの検討を始めたキッカケは。

 構想を具体的に練り始めたのは,2009年4月に経営陣の新体制が発足してからです。ソニー全体のネットワーク関連事業の新展開を考えることが,私に与えられた課題でした。

 15年間携わってきた家庭用ゲーム機ビジネスでは,素晴らしい機器があっても,それだけでは市場性がない。自社の機器向けに楽しいゲーム・ソフトを多く集めることが,競合他社との違いを打ち出すポイントになります。

 ソニーのエレクトロニクス事業は,昔から数々の革新的な機器を生み出してきました。しかし,「デジタル」「ネットワーク」の時代になって,ハードウエアの機能だけでは他社と差異化しにくくなった。ゲーム機と同様に,多くのサービスやコンテンツを集めることが競争軸の時代なのです。

 では,他社との違いをどう打ち出すか。強みになると考えたのが,2006年に家庭用ゲーム機向けに始めたインターネット・サービス「PlayStation Network(PSN)」です。

 今やゲーム機事業は,ネット・サービスなしには考えられません。PSNの登録アカウント数は世界で3800万に達し,今期(2010年3月期)は売上高500億円を目指すまでに育った。顧客管理や課金などのシステム基盤も既に整っています。この環境を活用すれば,家電向けのネット・サービスで他社との違いを打ち出せると考えました。

『日経エレクトロニクス』2010年2月8日号より一部掲載

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