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データ・センターやサーバー機などのエンタープライズ用途で,HDDの代替を目指すSSD。HDDに比べて処理性能や消費電力などの点で有利な半面,現時点では価格の高さから採用に二の足を踏んでいる機器メーカーは少なくないだろう。こうした状況の打開に向け,SSDメーカーは安価な多値NANDフラッシュ・メモリを利用した高信頼性SSDの開発に力を入れ始めている。今回は,こうした取り組みで先行するSMART Modular Technologies社に低価格化と高信頼性の両立に向けた勘所を解説してもらった。(本誌)

Dan Le
米SMART Modular Technologies,Inc.,Field Applications Engineer,SSD Storage Products Division
Esther Spanjer
米SMART Modular Technologies,Inc.,Director,SSD Technical Marketing,SSD Storage Products Division
舘 健治
ソルナック 代表取締役 技術士(情報工学部門)

* ソルナックはSMART Modular Technologies社の国内代理店の一つである。

低コストで信頼性の高いSSDを実現
主にコントローラLSIで独自の性能・信頼性向上技術を施すことにより,2ビット/セルなどの低価格な多値(MLC)NANDフラッシュ・メモリを用いて,データ・センターやサーバー機など向けのSSDを実現できるようにした。

 NANDフラッシュ・メモリなどの半導体メモリを使用したストレージ装置であるSSD(solid state drive)が,データ・センターやサーバー機,ディスク・アレイといったエンタープライズ用途で徐々に採用され始めている。SSDはHDDと比較して,データ・アクセス性能が高い,堅牢性に優れる,消費電力が低いといった利点がある。

 エンタープライズ用途におけるSSDの普及に向けた障壁の一つが,導入コストの高さだ。現行のエンタープライズ向けSSDは,性能や信頼性を確保するため高価格の部品を使用し,かつ複雑な構成を採用している。例えば,主要部品であるNANDフラッシュ・メモリは,1個のメモリ・セルに1ビットの情報を記憶する「SLC(single level cell)」品を使うことが多い。1個のメモリ・セルに2ビット以上のデータを記憶する「MLC(multi level cell)」(多値)品に比べて性能と信頼性は優れるが,チップの価格は2倍以上になってしまう。

 我々は,低価格のMLC品を利用しながら,性能と信頼性をエンタープライズ用途で求められる水準に引き上げたSSD「XceedIOPS」を開発した。容量が50GバイトのSSDで,データ書き換え回数は2800万回を実現する。入出力性能(IOPS:input output per second)や連続データ伝送速度は既存のエンタープライズ向けSSDと同等であり,HDDに対する優位性は高い。

『日経エレクトロニクス』2010年2月8日号より一部掲載

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