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2010年2月15~18日,世界最大の携帯電話関連の展示会「2010 Mobile World Congress」が開催された。今回,大きな注目を集めたのは,「スマートフォン」と3.9世代移動通信システム「LTE」である。主要な端末メーカーのほぼすべてが,タッチ操作対応のスマートフォンに注力する姿が鮮明となった。通信事業者は,スマートフォン普及に伴う通信量の増大と,定額料金の導入に対応するため,ビット単価を低減できるLTEの導入を急ぎ始めた。両者の相乗効果が,本格的なモバイル・ブロードバンド時代の幕を開ける。

 「開幕前日となる2月14日は,中国では旧正月のお祭りに当たる。我々の業界も同じく,春の祭典に入った。モバイル・ブロードバンドの祭りだ」(中国Huawei Technologies Co., Ltd.(華為) CSOのGuo Ping氏)──。

 2010年2月15~18日に,スペイン・バルセロナで開催された携帯電話関連の展示会「2010 Mobile World Congress」(以下,MWC2010)は,「スマートフォン」と3.9世代移動通信システム「LTE(long term evolution)」の話題で持ち切りだった。

 特にLTEは,通信事業者や端末メーカー,基地局メーカーなど参加した関係者の多くが口にしたキーワードだ。次世代の移動通信方式はLTEで決まり,という空気に満ちていた。

 世界の事業者がLTEの導入に積極的な背景には,米Apple Inc.の「iPhone」の登場によって訪れた,端末の急激な変化がある。「iPhone風なタッチ操作型スマートフォン」が,世界中で主流になりつつあるのだ。これらスマートフォンの普及拡大は,移動体通信のトラフィック増大を招く。データ通信の定額制も,利用者から求められる。ビット当たりの運用コストを下げなければ,いずれ事業者の利益を逼迫する。LTE導入は,この課題を一挙に解決すると見なされているのである。「データ通信の高速化は重要だが,コストとキャパシティーは事業者にとってもっと大切だ」(MWC2010の基調講演に登壇したKDDI 代表取締役社長兼会長の小野寺正氏)。

『日経エレクトロニクス』2010年3月8日号より一部掲載

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