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近年、注目を浴びている植物工場。高い導入コストが普及の障害の1つとなっている。地方の1企業が、自社の技術や工場の活用で安価なシステムを開発し、そこに風穴を開けようとしている。

 佐賀市郊外の山中、廃校になった木造小学校の一角に、レタスやバジルなどが青々と茂った水耕栽培の棚が並ぶ教室がある。アルミス(佐賀県鳥栖市)が開発した、植物工場システムの実証実験場だ(図)。それは、同社が運営する、廃校を再利用した農産物の直売所「元気村」の一角にあり、直売所で売るレタスを栽培しているほか、さまざまな野菜を実験的に育てている。

 同社は、アルミニウム(Al)合金の押出し型材などの製造・販売を手掛けるアルミ事業のほかに、Alを使った農業用機材を手掛ける農業資材事業、およびホテルや宴会場用の備品を製造販売するホテル事業の3つを主力事業としている。売上高20億円強、従業員数40人ほどの中堅企業だ。そこに新たに加わったのが、植物工場ビジネスを手掛けるアグリ事業である。上記廃校内に構築した水耕栽培施設をベースに、栽培室、育苗室、出荷室、照明、空調といった一連の設備を備えた植物工場システム「野菜のKIMOCHI」を開発した。本格的な販売はこれからだが、初年度(2010年度)に5億~6億円を売り上げたいとしている。

〔以下、日経ものづくり2010年5月号に掲載〕

図●元気村内にあるアルミスの植物工場
多段式の棚に並んで栽培されているレタス。