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 自動車用シートを手掛けるデルタ工業(本社広島県・府中町)は、低炭素鋼の強度をハイテン(高張力鋼)レベルまで高める新しい熱処理技術の開発に成功し、それを適用した自動車用シートを2010年5月開催の「人とくるまのテクノロジー展2010」(主催:自動車技術会)で公開した(図)。新熱処理技術のメリットは大きく2つある。1つは、コストが下がる点。高強度化するのに、わざわざ高いハイテンを使わずに済む。もう1つは、設計の自由度が高まる点だ。新技術は局部的に適用することが可能なため、1枚の鋼板の中で自在に強度を造り分けられる。これまでのように、強度の違う材料を組み合わせたり、リブを立てたりするなどの必要がなくなる。

〔以下、日経ものづくり2010年6月号に掲載〕

図●デルタ工業が試作したシート
板厚は、アウターが0.6mm、インナーが0.5mm。引っ張り強度はいずれも400MPaだが、新熱処理技術により部分的に強度を高めた。1200MPaに達するところもあるという。