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 「送料込み、日本価格の60~70%」──。金型加工技術の展示会「INTERMOLD 2010」の会場で、中国・大連市にある部品加工・金型メーカーのDalian Hongsheng Machine(大連鴻昇機械)社は、ブースに陳列した金型部品のそばに置いた、名称や簡単な仕様を説明するカードに、ひときわ目立つように価格情報を記載した。日本の金型より3割も4割も安い低価格の魅力に引かれ、「現在、10数社の日本企業と取引がある。ここ数年増え続けている」と同社総経理の森田恵一氏は言う。

 安さの一方で、中国の金型の技術水準は急上昇している。超硬合金の棒材や、それを加工した金型を製造する、中国湖南省にあるHunan Boyun Dongfang Powder Metallurgy(湖南博云東方粉末冶金)社の社員は「中国の金型の精度は日本の金型に相当近づいている。例えば、面粗度(表面粗さ)で0.数μmの金型を造るメーカーもある」と語る。

 同社は、粒径0.2μ~0.3μmにまで細かくした原料を使い、硬くて抗折力(曲げ強さ)に優れる超硬合金製の棒材を開発した(図)。難加工材料のワークを切削するドリルやエンドミル向けだ。金型部品の材料としても使える。ロックウエル硬さ(HRA)は92.0、抗折力は4GPaと、日本の超硬合金メーカーに負けない仕様だ。

〔以下、日経ものづくり2010年6月号に掲載〕

図●日本メーカーに負けない性能を備えた超硬合金製の棒材
中国湖南省にあるHunan Boyun Dongfang Powder Metallurgy社が開発。価格は日本メーカーの製品に対して3~4割安い。