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 電機・精密業界が、3次元図面(3D単独図)の普及に向けて活発な活動を展開している。

 電子情報技術産業協会(JEITA)の三次元CAD情報標準化専門委員会は、2010年4月末に3D単独図作成の手引きとCADベンダーへの機能要求を兼ねた『3D単独図作成ガイドライン Ver.1.0』(以下、作成ガイドライン)を発行。加えて同年5月には2008年末に発行した『3D単独図ガイドラインVer.1.1』(以下、基本ガイドライン)の一部をJEITA規格として制定した。2010年度内には、基本ガイドライン Ver.1.1を改訂したVer.2.0の発行も計画している。

3D単独図が描けない

 設計の3次元化が進み、設計情報の流通に使う図面も2次元から3次元に切り替えようと、数年前から自動車業界や電機・精密業界が3D単独図の普及活動に動いている。

 そんな中、JEITAが基本ガイドラインとは別に新たに作成ガイドラインを策定したのは、予想したほど3D単独図が普及していないためだ。その大きな理由の1つが、現在の3次元CADでは、使いやすい・見やすい3D単独図の作成が難しいという、ツールの機能上の問題がある。

 基本ガイドライン Ver.1.1の発行時、JEITAは並行して『3D単独図試行事例集 Ver.1.0』を発行している。三次元CAD情報標準化専門委員会の参加企業において、3D単独図の作成・運用について評価した結果をまとめたものである。当初は、基本ガイドラインVer.1.1と試行事例集の作成を並行で進め、試行事例の内容を基本ガイドラインにフィードバックしようと考えていたという。ところが「3次元CADの機能上、3D単独図を作成できない場面が予想以上に多かった」(三次元CAD活用分科会チーフで、東芝テック技術企画部モノ創り技術センターグループ技術第二担当グループ長の伊藤卓郎氏)。そのため、基本ガイドラインに盛り込むに至らなかったという。

〔以下、日経ものづくり2010年6月号に掲載〕