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「3次元データ」と聞いて、何が思い浮かぶだろうか。CADで作った3次元モデル? 確かにそれも3次元データだ。だが、世の中には映画やアニメ向けなど多種多様な3次元データがある。そこに共通項を見いだせれば、新事業への道が開けてくる。

 東京・秋葉原にある複合施設「UDX秋葉原」の一角に、異業種間の連携による新しいビジネスが相次いで生まれている場所がある。2007年に創設された非営利団体「3次元形状を活用する会(3D-GAN)」だ(図)。

 ツクルス(本社東京)代表取締役で3D-GANの事務局長を務める相馬達也氏は、3D-GANを“業界団体”と位置付けている。とはいえ、それは既存の産業分類による特定業界の集まり、という意味ではない。会員の共通項は、団体の名称が示している通り、3次元形状を扱っていること。2010年6月9日時点で、82団体が所属している。

違いを理解し、埋めていく

 世の中には、製造業で扱っている3次元モデル以外にも、いろいろな種類の3次元形状のデータが存在している。CADを使って3次元モデルをつくるという点では土木・建築も同じだし、映画やアニメーション向けに作成されたコンピュータ・グラフィックス(CG)でも3次元のものが増えている。

 そうしたさまざまな3次元データを媒介に、異業種同士でタッグを組んで新しい価値を生み出そうというのが、3D-GANである。実際、3D-GANの会員には製造業のほか、宝飾、アニメやゲームといったコンテンツ、3次元データを作成・処理するためのソフトウエアなど、多様な業界の企業や個人が名を連ねている。

〔以下、日経ものづくり2010年7月号に掲載〕

3D-GANのオフィス
打ち合わせスペースのほか、ラピッド・プロトタイピング(RP)装置などを備える。会員企業には、RP装置の貸し出しなども行っている。オフィスへの出入りは、会員でなくても可能。展示されている造形物が目に留まり、中に入ってくる一般の人も多いという。