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 強度とともに軽量化や低コスト化も狙った新しい材料技術の開発が進んでいる。2010年6月23~25日に東京で開催された「第14回 機械要素技術展」では、そうした新材料や加工技術が来場者の注目を集めていた。

 例えば、大成プラス(本社東京)は、アルミニウム(Al)合金(A5052)の板と熱可塑性樹脂を交互に積層して強度を高めた複合材の試作品を出展していた(図)。5層のAl合金板の間に4層の樹脂を挟み込んでいる。積層する樹脂として、マトリックスにポリフェニレン・サルファイド樹脂(PPS)を使ったGFRTP(ガラス繊維強化熱可塑性樹脂)を用いたものと、ポリアミド(PA)を使ったCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性樹脂)を用いた2種類がある。前者の場合、鋼板と同等の強度を持ちながら、鋼板に比べて質量が約1/4と軽いのが特徴だ。家電製品や自動車などでの利用も想定しているが「画期的な材料なので、具体的な用途はユーザーに考えてほしい」(同社)という。

 同社は以前から同様の複合積層材の開発を進めており、2009年の同展には熱硬化性のエポキシ樹脂をマトリックスとするCFRPと、Al合金板との複合材を出展していた。エポキシ樹脂には、加工に時間がかかる、曲げ加工ができない、という難点があったが、熱可塑性のPAやPPSなら加工時間が短く、板の曲げ加工も可能となる。

〔以下、日経ものづくり2010年8月号に掲載〕

図●大成プラスのアルミニウム合金板と樹脂の積層複合材
左がアルミニウム合金板とGFRTPを積層させたもの。右はアルミニウム合金板とCFRTPの積層複合材。いずれも、5層のアルミニウム合金板の間に4層の樹脂を挟み込んでいる。