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3次元CADを導入したが、なかなか開発プロセスの効率化が進まない──。そう悩んでいる企業は少なくない。この悩みは、新しい機能を持ったツールを導入したからといって解決するものではない。3次元設計に取り組んではいるが、十分な効果が得られていない企業の体質のどこに問題があるかを分析し、その結果に応じた改善方法を選択できるスキルを、本コラムでは伝授します。

 前回(2010年7月号)まで、3次元設計の基盤づくりと3次元設計手法の定着について解説してきた。これらが確立して3次元設計が軌道に乗ってくると、次はいよいよ3次元設計の効率向上と、活用拡大の準備の段階である(表)。

 この段階では、だいぶ効果を実感できるようになる一方で、「無駄」と思えるような作業が目に付き始める。例えば、付帯的業務である帳票作成作業。特に部品一覧のような帳票は、アセンブリモデルを基に自動作成する方が合理的に思える。

 モデル作成においても、同じ手順の繰り返しになるものが見えてきて、できるだけ自動化することで省力化を図れる。そのもう一歩踏み込んだ取り組みとして我々が推奨しているのが、「製品特有の典型形状や、ボス/リブのような構造部位の標準化・モジュール化」の実施である。

 「製品の標準化・モジュール化」というと、「部品ライブラリーの整備」ないしは「部品の標準化・モジュール化」のように、部品を単位とした活動を意味する場合が多いのではないだろうか。それらの活動も効果的だが、今回着目するのはあくまで部品の中に存在する形状要素(部分形状)であり、ライブラリーとして整備するのも形状モジュールである。

〔以下、日経ものづくり2010年8月号に掲載〕

表●3次元設計をベースとした開発プロセス構築に向けた取り組み
今回は、グループDの取り組みを解説する。
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元田 豊(もとだ・ゆたか)
O2 技術ディビジョン コンサルタント
大手精密機器メーカー、3次元CADシステム・ソリューション・ベンダーを経てO2へ参画。幅広い分野で3次元CADによる製品設計から金型(プレス、モールド)設計までをカバーし、先進的な設計手法開発と標準化の活動を、システム開発を交えて実施してきた。O2では、18年に及ぶ経験を生かして「3D-DPRM」を柱にしたコンサルティング活動に従事。