
今回は、「人の作業」を誰でも簡単にできるようにするには、どうすればいいかを学ぶ。前回(2010年7月号)同様、コンビニエンス・ストアなど向けに洋菓子などを生産しているフレシュール(本社岐阜県関市)が舞台だ。
山田氏は、最初の指導現場となった第1工場から、冷凍ケーキを生産する第2工場へ移動。そこでも、山田氏が到着するや「カイゼン発表会」が始まった。緊張した面持ちで話し始める若手男性スタッフ。その様子を、山田氏は目を細めながら見つめていた。
「この生産ラインでは、オペラの冷凍ケーキを生産しています。生産工程には、人が、ケーキの上にチョコレートで均一なしま模様を描く作業が入っています。この作業の問題は、いかに均一な線を描くか。慣れていないと、線が曲がってしまったり間隔がバラついたりして、うまく描けないのです」
従来、線描きに使用していた道具が上の右下の写真。作業を誰でも簡単にできるようにするには、この道具のどの部分を変更すればいいだろうか。
〔以下、日経ものづくり2010年8月号に掲載〕