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生徒一人ひとりがタブレット端末を活用して学習する。そんな学校教育の実現に向けて,官民の動きが慌ただしくなってきた。押し寄せる「デジタル教科書」の波はさまざまな企業に新たなビジネスチャンスをもたらしそうだ。

デジタル教科書をめぐる動きが活発に

 小中学生一人ひとりに1台ずつのタブレット端末。その画面には,端末に格納されたデジタル教科書,あるいはクラウド上にあるデジタル教科書が表示される。これを活用しながら,生徒と教師の間で繰り広げられるインタラクティブな授業──。

 2010年,このような次世代の学校教育を目指す取り組みや議論が,にわかに活発になってきた。例えば同年7月,ソフトバンク 代表取締役社長の孫正義氏やマイクロソフト 代表執行役 社長の樋口泰行氏,元・東京大学 総長の小宮山宏氏(現・三菱総合研究所 理事長)らを発起人とする「デジタル教科書教材協議会(DiTT)」が設立された。ハードウエアやソフトウエア,通信,コンテンツなどさまざまな分野の70以上の企業が会員として名を連ねている。

 設立シンポジウムで,ソフトバンクの孫氏は「どんなに遅くとも2015年までに,すべての小中学校にデジタル教科書を配備すべきだ」と声を荒らげて主張。500人以上が詰め掛けた会場のボルテージを,さらにあおった。DiTTは今後,タブレット端末の仕様に関するガイドラインの作成や実証実験,普及啓発などを進めていく計画だ。

 このほか,東芝とインテルは2010年8月,学習用途に特化した教育用タブレット端末「CM1」を共同で商品化した。小中学生の利用を前提に,通常の端末とは異なる工夫を随所に凝らした製品である。

『日経エレクトロニクス』2010年9月20日号より一部掲載

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