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グローバルセンスは、視野を世界へと広げるために必要なさまざまなテーマを、全ての技術者を対象にして紹介するコラムです。「海外工場を切り盛りする 技術者のための経営入門」は、技術者が工場を運営する際に覚えておくべき経営の基礎知識を解説します。

 海外工場の運営を任された技術者が大きくとまどうことの1つに、経営計画の策定がある。日本では技術面だけを気にしていればよかったのに、赴任した途端に経営計画を考えなくてはならないケースも珍しくない。今回は、経営計画を策定するための基本的な考え方を解説する。

中期と単年度の2つの計画

 一般に、経営計画は[1]中期経営計画と[2]単年度の事業計画の2つに大別できる。[1]中期経営計画は、3~5年先を見越して立てる計画で、中長期の視点に立ち、事業戦略とそれを具現化するために必要な取り組みを明確にしたものと言える。一方、[2]単年度の事業計画は、中期経営計画で明らかにした事業戦略をどう実現するか、その年度の経営目標の数字を達成するために何をすべきかを明示したものである。具体的で、はっきりとした裏付けのある実行計画だ。つまり、中期経営計画で自社の戦略を明確にし、単年度の事業計画では、それを具体的な戦術と経営の数字に落とし込むのである。これらの計画を立てられないようでは、海外工場の経営は担えない。

〔以下、日経ものづくり2012年9月号に掲載〕

高橋功吉(たかはし こうきち)
ジェムコ日本経営 取締役
大手家電メーカーにて、海外経営責任者などの要職を歴任後、ジェムコ日本経営に入社。2007年に執行役員、2011年6月より取締役。上場企業経営トップおよびボードメンバーへの顧問型経営支援をはじめ、グローバル戦略の構築から、製造現場の現場力向上、品質革新など、経営全般にわたって幅広く活躍している。実践に裏打ちされた「分かりやすいコンサルティング」が身上。