2004年4月の創刊からまもなく10年目を迎える『日経ものづくり』。その9年余りの間に製造業のグローバル化と海外シフトが進んだと同時に、膨大な情報がインターネットを介して提供されるようになった。そんな中、今の技術者はどんな情報をどのように手にしているのか、そしてメディアの果たすべき役割はどう変わりつつあるのか。情報収集の実態と『日経ものづくり』のあり方を探るべくアンケートを行った。
情報源が多様化する中で、技術者を中心とする製造業に関わる人はどんな情報を欲しているのだろうか。まず、彼らが必要としている情報とは何かをみてみよう。
図1は、「日々情報収集に努めている」という回答者に、どんな種類の情報を収集しているかを聞いた結果と、『日経ものづくり』から得ている情報は何かという結果を併記したもの。回答者プロフィールから分かるように、回答者の大半が技術者とみられることもあってか、どちらも最も多いのは「新技術」だった。特に前者は9割以上がこれを挙げている。次いで多いのは「新製品」で、これもどちらも過半数に達している。技術者の最大の関心事はやはり技術情報にあるといえる。
〔以下、日経ものづくり2013年1月号に掲載〕
