今やスマートフォンやタブレット端末向けの経路案内アプリ(ナビアプリ)は“無料”が常識になりつつある。そんな状況下、有料にこだわるのがパイオニアの子会社で地図データの作成やナビアプリの開発を手掛けるインクリメントPである。勝算はあるのか。
米Google社が「Google Maps」を提供したのを契機に、無料で使えるのが当たり前となりつつあるのがナビアプリだ。同社の場合、検索サービスといった別の事業と合わせて得た広告料などで運営する。今やナビアプリを有料で売るのは難しく思える市場環境である。
そんな状況に風穴を開けるのがインクリメントPだ。同社は2012年11月、有料版と無料版の二本立てから成る、米Apple社の「iPhone」や「iPad」向けのナビアプリ「MapFan+(マップファンプラス)」を提供し始めた(図1)
