日産自動車は2013年10月、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)「エクストレイル」を全面改良し、同年12月に発売すると発表した(図1)。世界の9拠点で生産し、計画台数は合計で年50万台に上る見込みだ。
今回の全面改良で3代目になる。日産は今後、SUV「デュアリス」の国内販売をやめ、同車の顧客層を新型エクストレイルに取り込む考えである(図2)。なおデュアリスは欧州で「Qashqai」として販売しているが、同車は2014年2月に刷新する予定である。Qashqaiは欧州市場で毎月10位以内に入る売れ行きを見せている。
国内向けの新型エクストレイルは、これまでと同様に日産自動車九州が生産する。販売目標台数は年3万台。現行エクストレイルの販売台数が月2000~2500台程度、デュアリスが月400~500台程度なので、今後は2車種合わせた販売台数を新型エクストレイル1車種でカバーする計画になる。
日産はSUV市場を二つに分けて見ており、荒れた路面の走破性を重視する「オフロード」と、街乗りを重視しながら荒れた路面もある程度走れる「クロスオーバー」である。初代と現行のエクストレイルは、前者のオフロードを重視する車両と位置付けていた。一方でデュアリスはクロスオーバーである。
