日経ものづくりは、2013年11月6日、「強い工場アワード」の審査結果発表と表彰式を行った(図1)。
日経ものづくりは2013年、「シリーズ・強い工場」と題して、日本の製造業、その特徴である工場を応援するプロジェクトを推進してきた。本誌は、日本が再び輝くためには製造業の復興が欠かせないと考える。
日本の製造業はリーマン・ショックや東日本大震災、歴史的な円高などを経験する中で、次の針路を模索し始めた。しかし、ものづくりがグローバルで展開される昨今、日本で何を造れば良いのか、日本の製造業全体に難問が突きつけられている。
実は、これに応えるのが、本誌のシリーズ・強い工場である。同シリーズで紹介する工場は、上述の難問に対して明確な回答を持ち、日本でのものづくりを継続して実施している。日経ものづくりはそうした工場に敬意を表し、このたび「強い工場アワード」を新設した。
4つの視点で選考
第1回となる今回は、本誌が注目した、特徴ある建物や施設を備えることで、新興国などでは造れない日本ならではの製品/部品を製造している工場を対象としている。
ファイナリストとして名を連ねたのが、下記の5つの工場。[1]コベルコ建機の五日市工場、[2]サイベックコーポレーションの夢工場、[3]三菱電機 コミュニケーション・ネットワーク製作所 郡山工場、[4]オムロン 綾部工場、[5]大和ハウス工業 奈良工場第一工場である。表彰式では、各工場の代表者の方々が自らの工場を紹介するプレゼンを行った後、それぞれに優秀賞の盾が授与された。
これらのファイナリストの中から、強い工場アワードの審査委員会で大賞他が選ばれた*。
〔以下、日経ものづくり2013年12月号に掲載〕

* この審査委員会を構成するのは、2013年の日経ものづくりの誌面を飾っていただいた以下の方々である。審査委員長は元韓国Samsung Electronics常務の吉川良三氏(東京大学大学院 経済学研究科 ものづくり経営研究センター 特任研究員)。審査委員には、「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2013」大賞にも選ばれたダイヤ精機 代表取締役の諏訪貴子氏、本誌で「強い工場探訪記」を連載していただいた関伸一氏(関ものづくり研究所 代表)が名を連ねる。これら三氏に、日経BP社の林哲史(前日経ものづくり発行人で、現日経BPイノベーションICT研究所副所長、海外事業戦略室 プロデューサー)が加わり、審査委員会を構成した。