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三洋電機 吉年 慶一 氏 執行役員 本社戦略部門 技術開発本部長 |
——2004年の研究開発成果として,携帯電話機やビデオ・カメラなど消費者が手に取る端末が挙がっています。部品事業やOEM事業に加えて,端末の研究開発も意図的に強化しているのでしょうか。
どちらか一方に肩入れしすぎることなく,バランスを取りながら両方に注力しています。相乗効果が期待できるからです。端末の開発チームが「こんなコア部品が欲しい」と明確に提示すれば,部品の開発チームはその目標に向けて頑張れる。そこから生まれた強いコア部品が,端末の商品力を高めていきます。
この相乗効果は既に実現していますよ。端末と部品のいずれの領域においても,最先端の成果が生まれています。例えばH.264/MPEG-4 AVC(以下,H.264)方式の映像コンテンツを視聴できる,地上デジタル・テレビ放送対応の携帯電話機です。「CEATEC JAPAN 2004」で試作機を公開しましたが,あの時点でH.264を視聴できる端末を披露できたのは,我々しかいない。先頭を切ったわけです。この端末を開発する際は,液晶パネルやチューナ・モジュール,電池など,開発中のさまざまな自社技術を結集させました。研究開発部門が,端末の開発に積極的にかかわっていったのです。
2005年の研究開発テーマ