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大黒天馬のITコンサル日記
“大風呂敷”を広げていたユーザー,
苦しまぎれの方向転換で成功


 1カ月ほど前,ある企業の基幹システムのリプレースに立ち会った。今や定番ともいえる,ERPシステムの導入である。

 システム導入のきっかけは,連結会計の実現や,在庫回転率の短縮など,親会社から要求された経営課題を解決することだった。とはいうものの,売上高が約80億円の企業で1億円を超えるシステム投資。社長はりん議書に,すんなりとハンコを押すことができない。

 おのずと社長の目線は“清水の舞台”から飛び降りるための,それ相応の理由を求めることとなる。毎度お決まりの「業務改革の推進」という,いかにもインパクトがありそうな効果目標が,システム導入の目的に付け加えられることとなった。

 業務改革の定番といえば,サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)。そのSCMを実現するための計画精度向上,受発注の同期化,納期短縮などの改革項目,さらには組織再編成までもが計画に盛り込まれた。基幹システムのリプレースだったプロジェクトは,ドラスティックな変ぼうを遂げた。しかし,「大胆な改革は往々にしてプロジェクトを失敗に導く。