PR

【お奨めチャート】中村裁判に意味はあったと思いますか  青色発光ダイオード(LED)の開発者である米University of California SantaBarbara校(UCSB)教授の中村修二氏が日亜化学工業在籍時に発明した特許の「相当の対価」をめぐり,同社との間で約3年5カ月にわたって繰り広げた訴訟,いわゆる「中村裁判」が2005年1月11日に和解という形で決着した。

 「技術者の地位向上」を掲げ,中村氏が戦ってきた今回の裁判。1審の東京地方裁判所で争った特許(特許第2628404号,以下404特許)では相当の対価が約604億円と判断されたのに対して,控訴審の和解では中村氏が日亜化学工業在籍時に発明した特許などをすべて含めて約6億円(遅延利息金を除く)と大きく減額した。これを受け,テレビや新聞をはじめとする報道機関の多くは,減額の幅があまりに大きかったことや,同氏が実際に特許に関してどれだけ関与したかの判断が不明確なまま終わったことは遺憾といった論調だった。

 その一方で,中村氏の行動をたたえる意見も見受けられた。中村裁判が始まってから技術者の処遇に関して社会の注目度が高まり,日亜化学工業以外の企業においても相当の対価の支払いをめぐる元従業員との訴訟が頻発し,特許の報奨制度を見直す企業が相次ぐばかりか相当の対価を規定する特許法第35条が改正されるに至ったからだ。

 では,中村裁判を最も身近な問題としてとらえ,その行方をじっと見守っていた多くの技術者は一連の裁判をどのように見ていたのか…。和解直後に本誌が実施したアンケートを通じ,中村裁判の影響や技術者から見た特許の位置付けの変化などを聞いてみた。その結果,中村裁判に「意味があった」とする意見が89%を占め,発明における技術者の貢献度は「5%~20%の範囲にあるべき」との意見が最も多かった。加えて,気掛かりなことに「日本は今後,知的財産(知財)立国になれない」とする意見が52%に上るなど,特許にまつわる課題がまだまだ山積していることも浮き彫りになった。

中村裁判特集