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詳報
理研,新方式のELID研削を開発
電極を砥石付近ではなくノズルに設置

従来方式では電極と干渉してしまう小型のワークに最適

 理化学研究所(理研)は,新方式のELID(電解インプロセス・ドレッシング)研削を開発した。砥石の目立てに使う電極の配置が従来と異なる。従来は砥石のすぐ近く,砥石研削面と対向するように電極を配置していたが,新方式では同じく砥石の目立てに必要な水溶性研削液の噴射ノズル先端に電極を内蔵。ノズル先端で電解した研削液を砥石に浴びせることで電極の目立てをする。

 これにより,光ヘッドに使うレンズの金型など小型のワークや,深溝がある複雑形状のワークの研削といった,従来であれば電極とワークが干渉するような場合でも,ELID研削を適用できる。

 従来のELID研削では,砥石に電源の陽極,電極に陰極を接続。電解によってボンド材が鉄(II)イオンを放出する。これが,砥石と電極の間に噴射した水溶性研削液と反応して水酸化物や酸化物となり,砥石研削面に堆積たいせきする。これらは絶縁体なので,ある程度の厚さになると電解が止まるが,研削が進むにつれ絶縁体被膜は薄くなり,再び電解が始まる。このサイクルを繰り返すことで,自動的に砥石の目立てが行われる。