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詳報
小田急の新特急車は徹底して快適志向
潜在能力があっても速度向上はしない

空気ばねを高く配置,連接車を生かして台車を操舵

 2005年1月号で室内の設備を紹介した小田急電鉄の「VSE」(50000系)。台車,モータといった基幹部分にも快適性を高める方向の技術をつぎ込んだ。連接車,操舵そうだ台車,車体傾斜など,普通に考えれば高速化に使えそうな技術を開発しながら,「最高速度は従来通り110km/h,カーブの制限速度も変更なし」(同社運転車両部喜多見事務所車両担当の細野光司氏)という姿勢を打ち出した。

 すべての出発点は一度捨てた連接車を再び採用する判断をしたことだろう。小田急の特急車は長い間連接車だったが,1987年に登場した「10000系」を最後に増備をやめていた。空気ばねを高い位置に置く,台車を操舵する—といった新機能は連接車でなければできなかった。