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開発の鉄人 ものづくりを語る
第9回・花と建築とステンレスと


 建築の世界から家具やオブジェを超えて花器の世界まで転進した企業。付加価値で言えば,地獄からはい上がって天国まで行ったようなものだ。値ごろ感に着目した「鉄人」の指導も効いたが,それだけではない。ヒット商品は一朝一夕にはできない。建築でコツコツと蓄積した技術力があったからできたことだ。次はセキュリティ,今後の展開も楽しみだ。

 華道家元池坊の次期家元に決まっている池坊由紀氏,テレビでも活躍する假屋崎省吾氏。どちらも一流の華道家だ。この両者のために花器を生産している企業がある。日本ランドメタル(本社鳥取市)。陶磁器や漆器ではなく,ステンレス鋼製の花器という今風のもの。池坊氏も假屋崎氏も,新しいものを積極的に取り入れるタイプらしい。私も昔は剣道をやっていた。だからというわけじゃないんだけど,華道の心が少しは分かるつもりだ。ステンレスの花器は今の華道に見事に溶け込んでいると思う。

「開発の鉄人」こと 多喜 義彦
多喜義彦氏
1951年生まれ。1988年システム・インテグレーション設立,代表取締役に就任し現在に至る。現在40数社の顧問,NPO日本知的財産戦略協議会理事長,宇宙航空研究開発機構知財アドバイザー,日本特許情報機構理事,立教大学大学院講師などを務める。