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国立 財知=IPアナリスト

 2004年12月14日,ソニーは包括的な特許ライセンス契約を韓国Samsung Electronics Co., Ltd.と結んだ。報道内容から判断すると,今回の契約にはソニーにとって懸念すべき課題があると著者は感じる。

Samsungへの対抗手段を失う?
 第1に,ソニーの主張する「無用な特許紛争を避けるため」という目的は妥当なのだろうか。もちろんSamsungと不可侵条約を結んでおいて安心して本業に打ち込むというシナリオは理解できなくはない。しかしSamsungを相手取る訴訟は無用ではない。その訴訟が,Samsungの強みである市場獲得までのスピードにブレーキをかける有効な手段となるからである。同社が驚異的なスピードで市場を獲得しているのは,他人の特許を侵害するリスクを考慮するより,問題が起きてから対処する体制を取っているためと推測している。