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日経ものづくり 事故は語る

エチレン精製プラント爆発で4人負傷
管理・監視の甘さが配管の閉塞を招く

2004年1月13日,朝8時6分すぎ。ダイキン工業鹿島工場(現・鹿島製作所)のエチレン精製プラントから,雷が落ちたような「バン」という轟音とともに黒煙と火の手が上がった。その直後にさらに大きな音と地響きを伴う2回目の爆発が起こり火災が発生。精製プラントの2本の精留塔が大破した。設備の破損に伴う飛散物などに当たって4人が負傷した。

 爆発事故があったのは,四フッ化エチレンの精製プラント。「N2RT」と「B2RT」の二つの精留塔が爆発した。粗製工程から送られた原料から不純物を取り除き,製品となる純度100%の四フッ化エチレンを製造しているプラントだ。
 爆発の威力はすさまじく,精留塔が大破して周辺のはりや配管も大きく湾曲してしまった上,計器や配管部品などの破損物が半径500mにわたって飛散した。設備内には作業者がいなかったものの,周辺にいた同社女性社員が重傷を,男性社員および関係会社の男性が軽傷を負った。さらに,近隣企業の従業員1人も,爆風で破損した窓ガラスでけがをした。
 精留塔は,いずれも直径0.65m,高さはN2RTが32m,B2RTが19mと巨大なもの。茨城県が設置した事故再発防止委員会の調べでは,N2RTの底部,特に二つの塔の中間にあるポンプ「PC09A」周辺の配管の損壊が激しかった。加えて,制御装置には事故発生時にPC09Aの異常を示すアラームが3件記録されていたこともあり,最初の爆発・火災原因はこのポンプだと考えられた。

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●爆発したダイキン工業の四フッ化エチレン精製プラント