
金型製造期間の8割短縮を目指す |
金型の設計から量産開始までのリードタイムを90日から20日へ。 富士ゼロックスは金型の内製化に着手,大幅なリードタイム短縮にチャレンジし始めた。 業務の徹底的な標準化で無駄を排除し,3次元モデルの連携でスピードアップ。 頂上までたどり着けば,厳しい競争を勝ち抜くための強力な武器となる。

富士ゼロックスの使用しているプラスチック金型は1年間で約1000型(2003年度実績)。その設計から調整終了までの製造リードタイムを調査したところ,2カ月以上かかるものが約半数あった。
製品の製造リードタイムを考慮すると,金型の製造リードタイムは1カ月以下にすることが望ましい。ただし,現状の製法を基に少しずつ改善していくのでは,すべての金型のリードタイムを1カ月以下にするのには時間がかかる。
そこで抜本的な改革が必要と判断。これまで金型はすべて金型メーカーからの購買に頼っていたが,内製化に着手した。目標はこれまで90日かかっていた製造リードタイムを20日まで縮めることだ。
投資額は約10億円。将来は,リードタイムが3カ月以上かかっている金型を中心に年間30型近くを製造する。これは,金額ベースにすると約1割に相当する。