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日経ものづくり 特集

 「ついに来たか」。技術者の多くがそう感じたことだろう。2005年4月出荷分から20%程度の値上げ。新日本製鉄と造船,電機各社が以前から進めていた鋼材価格の交渉結果が出た。
 1t当たりにして1万5000円前後の値上げ。プライスリーダーの新日鉄が決めれば,ほかの鉄鋼大手も似たようなものだろう。自動車は10~20%の値上げで決着しそう。つまり多くのメーカーがこれまでより10~20%高い鋼材で勝負しなくてはならないことが確定した。


Part1 【生産技術】そんなに削りますか
細い素材から太い製品を造る
ワーク次第で素材半減も

 愛媛県・松山空港に近い鋼材商社,暗い倉庫の片隅で,その機械は小さくうなりを上げていた。ローダが機械に持ち込むのは,鉄鋼メーカーが納めてきたものを切断しただけの鋼の丸棒。黒皮も付いている。約60秒後に機械から出てくると,1カ所がカラーのように膨らんでいる。井浦忠研究所(本社愛媛県東温市)が開発した「軸肥大加工機」の実用1号機が働く現場である。2号機は,大阪のメーカーで立ち上げ作業中,普及を始めたばかりの新加工法だ。

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●稼働を始めた「軸肥大加工機」の実用1号機

Part2 【設計技術】そんなに肉厚要りますか
高けりゃいいのか車体剛性
薄肉の車体でも質の高い振動特性

 「ねじり剛性が50%向上しました」「横曲げ剛性を30%アップ」。新車発表のたびに繰り返し出てくるキャッチフレーズだ。確かに最近のクルマは剛性が高い。悪いことではない。しかし,この勢いでは,終わりのない剛性向上競争になるのではないか。そのために肉厚を上げたり補強材を増やしたりして,鋼材を無駄遣いすることにはならないのか。そして,剛性をどこまでも上げることは必要なことなのか。

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●パフォーマンスダンパー