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日経ものづくり 材料力学マンダラ

第5巻
ねじりを知れば軽量化できる

広島大学大学院教授 沢 俊行


● 後を絶たない,ねじりが原因のシャフトの破損
● ねじり荷重を受けた軸の横断面の応力分布は一様にあらず
● 軸の太さが変化する部分では,応力集中に注意が必要


 材料力学で案外盲点となっているのが「ねじり」。引っ張り,圧縮,曲げは勉強したけど,ねじりはちょっと…,という方が意外に多いのです。その一方で現実の世界では,ねじりの問題がそこここにある。典型が,モータを使うような動力系。トルクを伝える軸は,このねじりの問題から逃れることはできません。
 しかも,ねじりに起因する事故は結構頻繁に起きている。このことは,重要な事実。例えば,海の上ではかつて,こんな事故がありました。
 両舷の船胴にディーゼル機関を1基ずつ装備していた双胴型軽合金製旅客船が,寄港先で着岸操船をしていたとき,乗組員はいつもより大きな振動を感じた。すると見る見る,右舷のディーゼル機関の排気管から白煙が激しく噴き出してきたといいます。

日経ものづくり 材料力学マンダラ
●ねじり荷重による延性材料の破断
ねじってもすぐには壊れず,何回転かする。これは,横断面内の応力分布が一様でなく,外周から降伏している証拠。