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日経ものづくり 新しいTRIZ

新しいTRIZ

第5回 TRIZ/USITにおける問題解決の全体プロセス

中川 徹 大阪学院大学 情報学部 教授

全体プロセスを明確化したUSIT
やさしく確実な「6箱方式」

問題解決のための方法論としてロシアで確立された伝統的なTRIZ。多様な手法と膨大な知識ベースを持つ優れた方法論だ。だが一方で,そうした手法や知識ベースをどう使いこなすべきかという全体プロセスが錯綜しているため,その習得には長期間を要する。今回は,そうした点を改善したUSITの基本的な考え方について解説してもらう。(本誌)

 前回はTRIZの考え方(思想)のエッセンスを1枚の図で示し,また,その考え方(考える方法)の特徴を「問題をシステムとしてとらえ,最初に理想をイメージし,矛盾を解決する」ことであると説明した。
 そのような考える方法として,9画面法,進化のトレンドの利用法,「ひとりでに」の理想,「小さな賢人たちによるモデリング」,そして物理的矛盾を解決するための分離原理などを説明した。それぞれ分かりやすく有効なものである。
 しかし,TRIZを学んだことがある読者なら,通常の教科書で説明していることと力点が違うと感じたことだろう。伝統的なTRIZでは,次の四つを核となる方法として重視している。

日経ものづくり新しいTRIZ
図●問題解決の「4箱方式」
(a)基本の方式,(b)「モデル」のペアを導入した類比思考の方式。