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日経オートモーティブ 技術レポート

世界の自動車生産予測
トヨタ2008年に世界生産でトップに
自動車業界で増すアジアの重要性

中国やタイなど、生産拠点として注目を集める新興国が市場としても重要度を増し、アジアが自動車業界の中心になる。その象徴として、トヨタ自動車の生産台数が2008年にも米General Motors社を抜く。米国の調査会社CSM Worldwide社が、クライアント向けミーティングでこんな予測を披露した。

 CSM Worldwide社がプラットフォーム別に集計した生産台数予測では、2007年にもトヨタがGMを抜く。ただしこのプラットフォーム別の集計には、米GM社との合弁会社で生産する「Pontiac Vibe」(日本名:ヴォルツ)や、チェコ共和国に設立した仏PSA Peugeot Citroenグループとの合弁会社で生産する「107」「C1」なども含むため、実際に世界生産台数でGMを追い抜くのは2008年になる(図)。
 事実、トヨタ自身も2006年の販売目標(ダイハツ工業、日野自動車含む)を850万台と明かしており、この予測とも一致する。CSM社の予測によると2009年の生産台数はトヨタが950万台ほどで、GMの900万台に対して大きく水を開ける見通し(GMの生産台数にグループ会社のスズキ、イタリアFiat社、富士重工業は含まない)。

開発拠点が世界に進出
 2009年に世界の自動車生産台数は6970万台に拡大するが、特に大きく生産台数を伸ばすのは中国、イラン、タイといった新興国だ。2003年~2009年の7年間の年平均成長率は、中国、イランともに15%近い。この新興国の成長を支えるのが、研究開発拠点の世界展開と、世界の複数の地域で生産する「グローバルプラットフォーム」だ。
 例えばトヨタには、日本以外にタイ、オーストラリア、ベルギー、デトロイトに開発拠点があり、デザインではカリフォルニア、フランスに拠点がある。今後はインドや中国、そして東欧に開発拠点を設立する可能性も否定できない。
 「世界に開発拠点を設けるのはここ2、3年で目立つようになった傾向で、GM、日産、Hyundaiが積極的」(CSM Worldwide社Vice PresidentのMichael Robinet氏)。現地の顧客の好みや法規制を取り入れる調査機能のほかに、現地の生産能力を引き上げ車両の均一化をはかる機能、部品メーカーとの窓口役としての機能も受け持つ。

日経オートモーティブ 技術レポート
図●完成車メーカー別のプラットフォーム生産台数
2009年のトヨタのプラットフォーム生産台数は950万台を超える見込み。ただし、トヨタには日野自動車、ダイハツ工業を含む。GMにはスズキ、Fiat、富士重工は含まない。