PR
日経オートモーティブ Inside Story

日経オートモーティブ Inside Story

 触媒が自己再生し、初期性能を維持し続けるという、ダイハツ工業の「インテリジェント触媒」が2002年10月に発表されてから2年半になる。
 この間、同社の新型車が登場するたびにこの新触媒が搭載され、最近では、軽自動車のみならず、トヨタと共同開発したリッターカー「ブーン」(トヨタ)とパッソ(ダイハツ)や、2005年2月に発売されたばかりのトヨタ「ヴィッツ」に搭載されたダイハツ製の3気筒・1.0Lエンジンにも、このインテリジェント触媒は採用されている。
 「小さなクルマを作る当社だからこそ、この触媒の意味もより大きなものになると思います」  そう語るのは独自の発想で触媒をゼロから見直し、インテリジェント触媒の実用化にこぎつけた、同社材料技術部主査の田中裕久氏である。
 「軽自動車は、多くが生活の足として使われます。交通量の多い街中を走る軽自動車であるからこそ、排ガスがクリーンであることは重要です。一方で、軽自動車には価格の安さが求められます。環境に良い技術を、より安価にする。そこに、挑戦すべき技術的な課題がありました」
 田中氏は中途採用で1989年にダイハツに入社した。新卒での最初の就職先は素材メーカーで、そこを30歳になる前に退職し、思うところあって海外へ放浪の旅に出る。帰国後、「お前は飽きやすい性質だ」という友人の薦めもあり、いくつか応募した就職先の中から選んだのがダイハツだった。

日経オートモーティブ Inside Story
図●トヨタ「ヴィッツ」
1.0Lエンジン搭載車には「インテリジェント触媒」が使われている。