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日経オートモーティブ 連載

モータ設計を効率化するツール活用・第1回

新連載

メッシュ切りを自動化
解析の手間を省く

モータの技術者には、小型・軽量で、低コストのモータを設計することが求められている。しかし一方で、磁場や熱や力など複数の場を考慮しての設計作業は容易ではない。シュミレーションツールを活用することで、経験に頼らない設計が可能になる。

アンソフト・ジャパン
シニアアプリケーションエンジニア
重松 浩一


 現在、エアコン、ドアウインドーの開閉、ミラーの調節はもとより電動スライドドアを装備した車種も増加するなど自動車の利便性は大きく向上している。これに伴って、こうした装備を支えるモータの重要性も高まっている。
 また、最近の高級車では、座席位置の変更にモータシステムを用い、容易に好みのドライビングポジションを得ることができる。このほか、車両の基本特性である走行制御、ブレーキ制御などの分野でも高性能化を狙ったモータの採用が拡大している。
 一体何個のモータが自動車に搭載されているだろうか?一般的に、大衆車クラスでは約20個、高級車に至っては60個を超すといわれている。さらに、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)などでは従来と異なり、モータは「補機」ではなく「主機」といわれるまでになった。将来は100個を超すモータが使われるようになるだろう。
 このように重要性の高まっているモータには、いくつかの種類がある。歴史的に見ると、自動車における小型モータは、スタータが最初の採用例だが、多くは「ブラシ付きDCモータ」である。その後「ワイパーモータ」を始め、空調用の「ブロワモータ」やパワーウインドー用モータへと進化してきた。ブラシ付きDCモータは、現在全モータの90%以上を占めている。
 1999年頃から電動パワーステアリングで「ブラシレスDCモータ」が使われ始めたほか、位置制御のために「ステッピングモータ」も搭載されている。近年の電気自動車では、高効率が期待できる「永久磁石同期モータ(PMSM)」のほか、発生トルクの大きさやメインテナンス性などから「スイッチトリラクタンスモータ(SRM)」なども使われ始めた

日経オートモーティブ 連載
図●モータの開発・設計を取り巻く様々な工学分野