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日経オートモーティブ 技術レポート

「コルトEV」と「R1e」
電気自動車の普及は軽自動車から?
三菱とスバルが2010年に発売へ

 2010年ごろから電気自動車の本格実用化が始まる可能性が出てきた。三菱自動車が軽自動車での実用化を目指すことを発表したほか、富士重工業も2005年5月に開催された「人とくるまのテクノロジー展2005」(p.78に関連記事)に軽自動車の電気自動車「R1e」を出展、三菱自動車と同じく2010年ごろの実用化を目指していることを明らかにしたからだ(図)。

 電気自動車が注目される第一の理由は環境性能の高さ。三菱自動車の試算によれば、燃料や電気を製造する工程まで考慮に入れても、ガソリン車はもちろんハイブリッド車よりCO2排出量が少ない。そしてもう一つの大きな理由がランニングコストの低さ。富士重工業の「R1e」と軽ガソリン車などを比較した試算ではガソリン車と比べて、昼間電力を使った場合で約1/3、夜間電力を使った場合には約1/8に抑えることができる。これは利用者にとって大きな魅力だ。
 三菱自動車は2005年5月、2010年度までに軽自動車ベースの電気自動車を商品化することを表明した。まず2006年度中に、モニターによる公道試験を開始する。

インホイールモータを採用
 研究車両の第1号車として、コンパクトカー「コルト」をベースに、2基のインホイールモータを後輪に装着し、2次電源としてLiイオン2次電池を搭載した「コルトEV」を製作した。さらに、4輪インホイールモータ駆動の実験車用に、より高出力の新型インホイールモータを開発中。
 2006年から公道試験を始める試験車両は、同社が2006年初めの商品化を予定している新型軽自動車「i(アイ)」をベースにする。新型軽自動車は、エンジンをミッドシップにレイアウトした後輪駆動車なのが特徴。この後輪を駆動するパワートレーンをそっくりモータと電池に置き換える。電気自動車のベース車両として軽乗用車を選んだのは、新型軽乗用車のプラットフォームが簡単な改造で電気自動車に変更できるという相性の良さに加え、ユーザーの使い方として1回当たりの走行距離が短く、小型の電池で済むという理由から。同社の調査では軽乗用車の1回の走行距離の平均は30km程度しかなく、電気自動車でも航続距離は十分だという。

日経オートモーティブ 技術レポート
図●三菱自動車の「コルトEV」(左)と富士重工業の「R1e」(右)