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LDPC符号についての連載の第2回は,復号法として用いるsum-productアルゴリズムの原理と手順を詳しく解説する。同アルゴリズムは,計算量が少なく,しかも並列実装が容易であるため,高速処理に向いた復号法であることが分かる。(野澤 哲生=本誌)


和田山 正
名古屋工業大学
大学院工学研究科 助教授

 本連載の第1回ではLDPC符号の基礎とパリティ検査行列が2部グラフで表現できることを概観した。今回は,LDPC符号の有効性の鍵である復号法に焦点を絞り,LDPC符号の誤り訂正の原理,そしてsum-productアルゴリズムの詳細について説明する。
 sum-productアルゴリズムは,復号の計算量が符号長nにほぼ比例する程度であり,回路規模が比較的小さくて済むという特徴を持つ1)。また,同アルゴリズムは本質的に分散型のアルゴリズムであり,高い並列実行性を有する。復号器のハードウエアを実装する際にはこの性質をフルに活用することで,データ転送速度が高い復号器が設計可能である。