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日経ものづくり 特報

シミュレーションも ハイブリッドで

組み合わせが精度を向上

試作・実験の代替として活用が広がる数値シミュレーション。
その課題の一つが,いかに結果の正確性を高めるかである。
複数の数値シミュレーションを連携させるハイブリッド活用で,
より正確な結果を得るという方法を採用するユーザーが増えてきた。

 試作・実験の代替として数値シミュレーションの必要性は高まるばかり。期間短縮やコスト削減といった開発プロセスの効率化を実現するためには,シミュレーションの利用は不可欠なものとなっている。
 シミュレーションを活用する上で,避けて通れないのが「シミュレーションの結果が妥当かどうか」を確認すること。少なくとも「どこに応力が集中するのか」「形状を変えた場合に,変形量が小さくなるのか」といった傾向は実物と同じでなくてはならない。
 つまり,物理現象を正しく再現できることが必要だ。この意味で,シミュレーションの精度は保証されるべきである。精度を保証できなければ,結果に基づいたあらゆる試行錯誤が無駄になってしまうからだ。
 近年,精度向上への取り組みとして,複数のシミュレーションを組み合わせる手法の利用が広がってきた。あるシミュレーションの条件設定に,別のシミュレーション結果を利用するという方法だ。

一朝一夕にノウハウ蓄積できず
 マツダが2004年に発売した新型車「ベリーサ」は,デザインフィックスから量産開始までが12カ月と,従来にない短期間で開発した車種だ1)。期間短縮を実現できたのは「試作用の金型(試作型)なし」を実現したことが最大の理由。つまり金型を作製する前の検討精度が大幅に向上したからだ。そこに大きく貢献したのが,設計検討で利用するシミュレーションの精度向上だった。
 なぜ,マツダはベリーサの開発においてシミュレーションの精度を向上できたのか。一言でいえば,それは解析モデル作成のノウハウを蓄積できたからである。

日経ものづくり 特報
図●解析モデルと実物
シミュレーション結果の精度を向上させるためには,解析モデルにおけるメッシュ作成と条件設定を最適化することが必要だ。計算時間や解析モデル作成の手間なども考慮しつつ,実験結果との比較を通じて最適な解析モデルを完成させる。