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日経オートモーティブ 解説

 2000年に米国で起きた米Bridgestone/Firestone社のタイヤ剥離問題は記憶に新しい。米Ford Motor社のSUV「Explorer」に装着したタイヤのトレッドが高速走行時に剥離し、横転事故の原因になると社会的問題になった。原因はタイヤなのか、車両にあったかは決着がついていないが、タイヤの空気圧不足が一因と指摘されている。この問題をきっかけに、自動車の安全性に関する規制「TREAD法(Transportation Recall Enhancement Accountability and Document Act)」が成立し、タイヤの空気圧不足を警告する装置(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)の装着が義務付けられた。その後の再検討などもあったが、最新のルールによると2007年9月から米国で販売する車両はすべて、TPMSを装着しなくてはならない。
 そのため、TPMSの市場は2007年にかけて急速に拡大する見込みだ(図)。特に、2005年から2006年、2006年から2007年は2倍近い伸びとなるという。その市場の多くが米国向け。突然生まれた巨大市場に対応するためTPMSを製造するメーカーは増産を急いでいる。
 米国では標準装備が義務付けられたTPMSだが、日本や欧州では法制化の動きはない。
 「欧州は今のところはオプションなどで自主的に搭載している。ただし、ランフラットタイヤが普及すればパンクに気付きにくいため、結果的にTPMSの市場として期待できる。」(大手バルブメーカーである太平洋工業TPMS事業部ゼネラルマネージャーの広瀬哲男氏)。

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図●TPMSの市場予測データ
ドイツInfineon Technologies社が米Strategy Analytics社のデータを基に予測。TREAD法の変更があり、実際の数量は少なめに推移する見込みという。