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 2005年9月8日,米Apple Computer,Inc.が携帯型音楽プレーヤ「iPod nano」を発売した。価格は4Gバイト品で2万7800円。誰もがその値付けに驚いた。NAND型フラッシュ・メモリを使いながら,常識では考えられないほど安いからだ。フラッシュ・メモリを使った競合他社の音楽プレーヤは,容量が半分の2Gバイトの製品ですら3万円を超える。iPod nanoの値段がいかに破格かが分かる。

 この価格を可能にしたのは,韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.がApple社向けの特別価格でフラッシュ・メモリを提供したこととされる。現在,NAND型フラッシュ・メモリの価格は1Gバイト当たりでどんなに安くても6000円程度。Apple社はこの半分に相当する1Gバイト3000円程度で購入しているとみるアナリストが多い。4Gバイト品と2Gバイト品の販売価格差が6000円であることも,この見方を裏付ける。

 Samsung社はNAND型フラッシュ・メモリ市場で50%以上のシェアを持つ。しかも市場は現在,品薄状態で,黙っていても売れる状況にある。それにもかかわらず,同社が積極的に価格を引き下げたのはなぜか。