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 「この電池の実力を最大限発揮するには,放電時の終止電圧を2.5V程度まで下げた方がいい」(ソニーのLiイオン2次電池の開発担当者),「今後もエネルギー密度を向上させるために,終止電圧は2.5V~2.0V近辺に設定したい」(松下電池工業のLiイオン2次電池の開発担当者)。

 Liイオン2次電池の開発メーカーが,相次いで放電時の終止電圧を低くすることを提案し始めている。例えばノート・パソコン向けのLiイオン2次電池では,これまで3.3V~3.0V程度で放電を止めていたところを,2.7Vや2.5Vまで下げるというものだ。これによって放電容量を増やし,携帯機器の駆動時間を少しでも長くしたいという機器メーカーの要求に応える狙いだ。

 きっかけは,Liイオン2次電池の電極材料の変更にある。2004年末から2005年にかけて,大手電池メーカーが電極材料を変更して容量を高めたLiイオン2次電池を次々と発表した。これらの中には従来と放電時の特性が異なるものがある。従来同様3.0V近辺で放電を止めてしまうと,その電池が持っている電流容量を出し切れない。より大きな容量を出力することを狙い,放電終止電圧を下げる考え方だ。