日経ものづくり2005年1月号
目次
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“大風呂敷”を広げていたユーザー,苦しまぎれの方向転換で成功
1カ月ほど前,ある企業の基幹システムのリプレースに立ち会った。今や定番ともいえる,ERPシステムの導入である。
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取引先を増やせ,日本を支える中小企業
技術力を強化し なりは小さくても先端を走る
日本の企業の8割は中小企業だという。世界に冠たる日本の“ものづくり”も,中小企業の地味な努力によって,長い間支えられてきた。カラダは小さくとも技術は超一流。そんな会社が日本国内にはたくさんある。
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機械製品の4割はソフトが占める
機械製品のさまざまな機能は,今や組み込みソフトが実現 さまざまな意味で,製品全体の4割を占める ソフトとハードとの「擦り合わせ」開発が一層重要に 「昔の自動車はエンジンで動いていた。でも,今の自動車はソフトウエアで動いている」。筆者が親しくしている自動車メーカー幹部の言葉である。自動車の電子装置に…
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最初の難関は「ばね」で突破
応力とひずみの関係からフックの法則を導き出す 突き詰めれば不静定問題もばねの問題に ボルトの挙動を想像しトラブルを事前に絶つ 私は,これまで鑑定人という立場から多くの事故を見てきました。そうしますと,ささいなミスから貴重な命を落としてしまうようなやり切れないケースが実にたくさんある。一つ例を挙げま…
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洗濯乾燥機 毎日洗うから使いやすいもの
家事効率化のニーズが後押し
洗濯乾燥機が売れている。 日本電機工業会によると,2000年度には約15万台だった出荷台数は順調に推移し,2004年度には推定で87万台(対前年度比130%),さらに2005年には「洗濯機の4台に1台が洗濯乾燥機」(同会)になるとみられている。商品単価を押し上げるべく各社が開発競争を繰り広げた結果,…
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最終回 3日後には生産開始だ
ケンウッドの生産革新(最終回)
カー・ナビゲーション・システムを生産するのは,山形ケンウッドにとって初めての経験。しかも,生産開始までに残された時間は短い。年末年始の休暇を返上した1週間の出張で, 従来の生産拠点からノウハウを伝授された。山形ケンウッドにカーナビの生産ラインの設備が到着したのは2004年1月11日の早朝。生産を開始…
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モータなんて大げさだ 形状記憶合金アクチュエータ
形状記憶合金アクチュエータ
モータといえばアクチュエータのデ・ファクト・スタンダードだ。ストロークの短いちょっとした動きにまで使う。量産していて安いので気付きにくいのだが,考えてみるとオーバースペックだ。形状記憶合金を使えばそれは解決する。長い助走期間を経て開発してきた形状記憶合金。そろそろ実用の段階が近づいてきた。
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奇策はもうない,戦略的取り組みで効果を得る
第1回 コスト削減にも限界がある
日本の製造業は,ものづくりにおいては今でも世界のトップレベルを誇っている。その一方で,現場の努力に頼ったコスト削減策に限界を感じている企業が多い。今のコストを何%削る,という観点ではもはや戦っていけない。PLM(製品ライフサイクル管理)の大きな目的の一つである,戦略レベルの「コストマネジメント再考」…
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QFD(品質機能展開)第3回 保有技術を洗い出しボトルネックで特定
技術展開の意義と使い方
品質向上,コスト低減,信頼性の向上を進めていく上で必要となってくるのが技術革新。そうした技術革新においてもQFDは有効なツールとなる。企業が保有する技術を明らかにし,強化すべき技術/不足している技術/革新すべき技術を明確にできるのだ。それを可能とするのが技術展開。今回は,この技術展開について解説して…
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ITで乗り越える有害物質規制
グリーン調達に先手を打つ
RoHS指令やPRTR法など環境規制の強化で,性能やコストだけを追っている時代ではなくなった。規制に則した部品調達,製品設計が求められている。製品情報や化学物質情報,法令・規制を突き合わせて集計する--
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アスパルテーム訴訟,発明者は勝ったのか
技術者と企業のWin-Win関係を考える
味の素の人工甘味料「アスパルテーム」の製造法に関する職務発明訴訟が和解した。和解金は1億5000万円。確定した同訴訟の中で企業が発明者に対して支払う最高額となった。この金額を算出するベースとなったと見られる東京地裁の一審判決が,今後の職務発明訴訟に影響を及ぼす可能性がある。だが,同訴訟には課題が多い…
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安全なハブはどこにあるのか
三菱ふそう,ハブの強度不足で再びリコール
2004年3月の大量リコール以来,三菱ふそうトラック・バスはハブの新しい安全基準を模索してきた。その新基準に照らすと,これまで安全と判断していた「F型」フロントハブも一部車種で強度が足りないことが判明。同年12月に追加のリコールを実施した。独自入手した資料を基に,安全だったはずのF型と新しい安全基準…
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アイシン精機試作工場のアイデア
ワークの自重で回転する成型品冷却装置 小型化しながらサイクルタイムも管理
樹脂成形工程から取り出した高温(約130℃)の成形品を常温に戻す冷却工程において,動力源なしで回転する冷却装置を考案した。成形サイクルに合わせて冷却時間を一定に保つとともに,装置を小型化し次工程の組み立て工程との距離を短縮した。
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恐るべし中国コピー商品 丸ごと模倣の誤解をとく
先進国のメーカーの製品を模倣し,低価格な商品で不当な利益を稼ぐ中国メーカー。日本メーカーは格好の模倣対象だ。被害は大手だけでなく,中小企業にまで拡大しつつある。許し難い行為ではあるが,感情的にならずに冷静な対応が必要だ。その対応策を練る前に,コピー商品メーカーに対する誤解を解消する必要がある。 (本…
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カスタムメードの中小企業向けITシステムを実現する「SMART PP」
産総研の無償開発ツールをベースに
パッケージソフトには欲しい機能がないが,カスタムメードするだけの資金はない!)ITシステムを導入する際に,多くの企業が頭を悩ませる。特に,資金力の乏しい中堅・中小企業では切実だ。
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3次元モデルからPLCプログラム作成 オムロンとデルミアがシステム開発
ライン検討から実稼働までの時間を大幅に短縮
オムロンと米DELMIA社は,PLCと3次元シミュレーションの連携で提携した。コンピュータ内に構築した生産ラインの3次元モデルで各種機器の動きをシミュレーションした後に最適な動きを設定,さらに自動でオムロン製PLC用のプログラムを作成するソリューションを,両社共同でユーザーに提供する。
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真珠の構造を模した塗装のトヨタと和を織り込んだ内装の日産が受賞
「オートカラーアウォード2005」
流行色協会主催の自動車のカラーデザインの表彰「カラーアウォード2005」。トヨタ自動車の「クラウンマジェスタ」が「グランプリ」を,日産自動車の「フーガ」が「ファッションカラー賞」を受賞した。共に,高級セダンの復権を目指した新しい「上質感」の提案が受賞理由だ。
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超高速船「テクノスーパーライナー」進水 三井造船,空気浮上で抵抗を減らす
東京-小笠原間を16~17時間で結ぶ
三井造船は,東京-小笠原間を結ぶ超高速船テクノスーパーライナー(TSL)の命名・進水式を2004年11月13日に玉野艦船工場(岡山県玉野市)で挙行した。竣工予定は2005年10月末。39ノット(72km/h)で航行でき,従来約25時間半かかっていた所要時間を16~17時間程度に短縮できる。
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さまざまな解析が一つの環境で実行可能に
大容量化するデータ管理にベンダー戦略の違いくっきり
製品開発に欠かせないツールとして次第に当たり前となりつつあるCAE。2004年秋に相次いで新製品が登場した。CAEベンダーは異なるソルバを統合的に扱える環境を目指すとともに,大容量化しつつある解析データの管理にも目を向けている。
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オリンパスが目指す未来工場は顧客が望むものをその場で提供
Rapid Productionや生産情報収集システムなどITツールを駆使
CADを操作し,自分の好きなようにカメラの鏡枠の内側に切るカム溝を設計する。この3次元形状データを基にコンピュータが「品質を極める」製造手順を自動で判断し,熟練加工者のノウハウを組み込みながら加工プログラムを生成。これを受け取った複合加工機が直ちに加工を始める。そして数分後には,自らカム溝を設計し…
日経クロステック Special
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- スマートビル鼎談≫DADC×豊田啓介氏
- バランスの優れた樹脂材料 DURABIO
- サーバー更新へ、現環境を知り賢い選択を
総合
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