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――調査研究や官民ミッションといったMEJの支援は、会員企業に限定するものなのでしょうか。

METI
福島氏(写真:加藤 康)

 一般論としてはオープンです。国の予算で実施するような支援は、当然オープンになります。ただし、会費を集めて実施するような取り組みについては、クローズドになる場合もあると思います。各企業が個別にはできなかったことを、会費を集めて共同で取り組むというケースはあるでしょう。

――1社ではできなかったことを実現することが、MEJの存在意義の一つと言えるのでしょうか。

 そうです。1社ではなく、一体となって海外展開を図っていこうというわけです。医療機関としても、個別の医療機器メーカーと協力するよりも、MEJという組織を介して一体となって海外展開する方がやりやすいでしょう。

 海外の政府との話し合いについても、企業が単独で進めるよりも円滑に進むと思います。

――実際の海外展開事例が出てくるのは、まだ先でしょうか。

 既に幾つかの調査研究は進んでいて、その中でいよいよ2013年5月に北斗病院(北海道帯広市)がロシアのウラジオストックに画像診断センターを開設しました。ウラジオストックと帯広を結んで遠隔診療も実施します。ここには複数の日本企業の機器も使われます。この他にも、幾つかの事例が進んでいるところです。

――海外展開を図る国・地域としては、どこに可能性があると見ていますか。

 もちろん中国は可能性があるでしょう。その他には、東南アジアです。国民の所得は今後増えていきますが、医療機関の質は十分とは言えません。そのため、患者が海外に医療を受けに行くケースも増えてきています。しかし、その国の政府としては自国で医療を受けてほしいという思いがあるわけです。このような国・地域には、日本の医療サービスや医療機器に対するニーズがあると考えています。

 さらに、中東にも注目しています。石油資源で金銭的には恵まれている一方で、医療施設はそれほど充実していません。仮に立派な病院ができたとしても、人材育成はなかなか進まないでしょう。そのため、日本の医療に関心を持ってもらっています。政府としては、資源外交の一環として、医療サービスを提供していくメリットもあると考えています。

――MEJで想定している海外展開は、医療サービスや医療機器に限定したものでしょうか。例えば、ヘルスケア・サービスやヘルスケア機器、介護機器なども含まれるのでしょうか。

 今は、医療サービスや医療機器が中心ですが、将来的にはそれらも入ってきます。これからはヘルスケアや介護に必要な機器も、海外でのニーズが増えてくることが予想されます。実際、海外からは日本の介護サービスや介護機器に興味があるという声も聞こえてきます。