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ジェムコ日本経営の高橋氏
ジェムコ日本経営の高橋氏
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国民性を踏まえたオペレーションを

 海外で工場や企業を取り回す立場からすると、こうした国民性の違いを踏まえてオペレーションしなくてはりません。中国の食肉偽装事件は、それがいかに大切かを物語っていると言えるでしょう。もっぱら自分の利益を追求し、粗悪品だろうが不良品だろうが、売れればよいと考える国民性の国では、顧客の立場、相手の立場で考えるということが難しい。当然教育はしますが、定着するまでに時間がかかります。そうした国では、自分の利益のための不正行為が横行しがちですから、そうした行為を防ぐ仕組みが必要です。つまり、どう監視するかが重要となるんですね。

――監視の仕方ということでしょうか。

 今回の事故では、日本の輸入業者側の対応として監査・チェック体制の強化などが打ち出されていますね。しかし、国民性を考えるとそれでは本当の対策にならないことは自明です。どういうことかというと、監査やチェックのある日はルール通りでも、その日以外は不正行為を行えるからです。すなわち、自社の社員を張り付けて常時現場を監視・チェックできる体制を築かないと対策にならないということです。よく「当社は自社の基準に基づいて、それが守られているかどうか定期的にチェックしている。当社が仕入れる商品や材料は安全です」といった説明をしている企業がありますが、ほとんど意味がないんですね。もちろん、中国で事業展開する全ての業者が信用できないわけではありません。きちんと教育され、見事に管理されている企業もありますので、一概に決め付けてはいけません。