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―スマートフォンからの遠隔コントロールは不要ということなんでしょうか。

 いや、そうではないです。例えば、コントロールを促すっていうのはありかな、って思ってるんですよね。あるパートナー企業から、例えば加湿器のオン/オフをコントロールしたい、っていう話をもらいました。ただ、それは意味がないと思います。そもそも加湿器って水を入れたタンクを設置しないとだめだし、タンクを入れたらボタンを押さないといけない。なのにわざわざ遠くからオンにするかなって話をしていて。いろいろと考えたときに、「あ、これならありかな」と思ったのが、加湿器が「加湿した方がいいんじゃないの」って言ってくる、というものです。「部屋が乾燥してきたから加湿しようよ」と言ってきて、それを受けて加湿器を遠隔操作するとか。例えば電気を消したときに、加湿器から静音モードに移りましょうかって言ってきて、ユーザーは「お願い」って答えたりとか。そういう、オンとかオフを促してくれるのは、ありなんじゃないのかなっていうふうには思っています。

 単なるオン/オフ機能だけを持ったスマホアプリがダメだと思うのは、操作が煩雑なことです。まずスマホの電源を入れます、アプリを探します、アプリを起動します、つながります、オフ、ってもうステップが多い。それなら数メートル歩いて、ぽちって消した方がいい。

 コーヒーメーカーだって、人がマシンの前に行って粉を入れて、水を入れて、その後スマホを立ち上げてアプリを探して、アプリでオンなんてのはないだろうと。それを考えると要するに単なるリモコンは、最初から無理があるって思うんです。

―米国や欧州のメーカーは入れる気になってますっていう話だったんですけど、日本のメーカーはどうですか。

 まあそのへんは一通りは営業しています。軽家電やェネリック家電と呼ばれる分野では、今年いろいろ動きがあるんじゃないでしょうか。

―(今回のデモの機材を用意された)ドウシシャのようなジェネリック家電メーカーは、BLEの機能を入れることで失うものなにもないですもんね。

 そうですね。大手メーカーは、失うものがあるというより、技術を誇示したい傾向があるんだと思います。ハイエンドの何かやりたくて。一方、ジェネリック家電を作っているところは、本当にユーザーにとっていいものが、すごく大事なんです。例えば、アロマディフューザーで何をやろうとしているかというと、占いとの連動を考えていて。朝起きると、「今日は何とかのラッキーデーで、キンモクセイの香りがお勧め」というメッセージが飛んでくる。その香りのエッセンスを持っていない人、ネットで買うように誘導していく。「夜家に帰ってきたら今日は一日大変だったでしょ?。そういうときにはラベンダーの香りでゆっくり休むといいよ」みたいなメッセージを出すわけです。

 美容家電で、今日は乾燥しているから、お肌のケアを促して、ちゃんと何かメイクをして出かけましょうといったメッセージを出していく。インターネットとうまく連動してそ、ういう付加情報を出すことによって生活の中に入っていく感じです。

 最近だと、ペットのトイレの反応もすごくよくって。我々は、最初、ペットのトイレのシーツ交換とかそういうのだけが受けると思っていたんです。ところが、行く頻度とかが分かるから、「今日は全然おしっこしてないんで脱水症状なんじゃないの」とか、逆にトイレに頻繁に行ってるから、「お腹を壊してるんじゃないの」とか、それも全部分かっちゃうというんです。自分たちが想像していた以上に、そういう生活の中で機器が自分に情報をくれるというのはすごく役に立つというのが分かってきました。