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トヨタテクニカルディベロップメント 代表取締役副社長 宮田博司氏
トヨタテクニカルディベロップメント 代表取締役副社長 宮田博司氏
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技術の多様化への備え、必要なのは自動車分野だけにあらず

――昨今、電機や電子部品などメーカーの多くが“自動車向け事業の強化”を打ち出している。自動車向けの製品開発を考えると、電気・電子系技術者には技術領域の広さが不可欠に見える。

宮田氏 そもそも自動車はさまざまな技術領域から成り立っているので、この分野に携わる技術者には幅の広さが必要だ。自動車開発で求められるのは、特定の電子部品や技術領域を突き詰めるというよりは、多様な技術領域を存分に活用することだ。それにより、良いシステムを作り出すとか、良い価値を増やすことがゴールになる。そのゴールにたどり着くには、技術領域の広さが個々の技術者に求められる。

――ロボットやヘルスケアなど、電機メーカーの技術者にとっても従来の枠組みには納まらない用途を強化しようとしており、ここの技術者が備えるべき技術領域は広がっているように見える。

宮田氏 自動車分野に限らず、どの分野でも機器開発には今まで以上に多くの技術領域を同時に使いこなさなければならなくなっていると思う。コアになる技術領域を持つのは大事であるが、同時に技術者の“幅の広さ”が求められている。

 システム全体を考えることが大切である。例えば、音声認識の性能を高めることを考えてみよう。音声認識と聞けば、すぐにアルゴリズムが頭に思い浮かぶかもしれない。だが、音声認識の性能を上げるには、マイクロフォンを代えなければならない場合がある。あるいはアンプをいじらねばならないのかもしれない。そもそもマイクロフォンの置き場所を変えれば済むのかもしれない。特定の技術領域や部品だけで考えていると、システム全体での最適化にはたどり着けない。やはり、個々の技術者には技術領域の幅の広さが必要だ。